Musizieren

ピアノを中心に音楽のはなし

手首を使ってレガートを表現する

手首から先の重さだけで弾く練習に慣れてきたら,次は手首をつかってレガートを弾く練習をします. レガートは単に音を繋げるというよりは,複数の音の並びをひとまとまりに聞こえるように演奏するのが重要なポイントですが,これを指の加減だけで行うとなかなか難しいものです. そこで手首から先の重さで弾きつつ,手首を鍵盤側に曲げる運動を組み合わせることでレガートを表現してみます.

基本として3つの手首を曲げる速さのバリエーションを練習します.

  1. 最初遅く始め,中間が一番速く,最後遅くする
  2. 最初速く始め,徐々に遅くする (デクレッシェンド)
  3. 最初遅く始め,最後速くする (クレッシェンド)

一番速く手首を曲げるポイントをコントロールすることで,レガートやフレーズの重心を表現できるので,とても便利です.また,手首だけではなく,肘,肩,鎖骨,股関節なども参加させることで,ダイナミックな表現が可能になってきます.